βグルカン協議会 設立15周年記念講演会のご報告(2026年3月)
2026年3月14日、β-グルカン協議会設立15周年を記念し、講演会を開催いたしました。
本講演会では、β-グルカンに関する最新の研究成果や今後の可能性について、
第一線で活躍される先生方よりご講演をいただき、多くの関係者の皆様にご参加いただきました。
開会にあたり、来賓としてご出席いただいた農林水産省 大臣官房 新事業・食品産業部 食品製造課 課長 野添様より
ご挨拶を賜りました。
また、同課 食品第三班 係長 森山様にもご臨席いただきました。

開催概要
•日時:2026年3月14日(土) •場所:大妻女子大学
•内容:記念講演、パネルディスカッション、懇親会
•主催:β-グルカン協議会
•後援:農林水産省、健康食品産業協議会、日本食品科学工学会、
日本食品免疫学会、日本食物繊維学会、日本農芸化学会
<講演内容>
会長講演 「βグルカン:研究開発と協議会のあゆみ」
大野尚仁(β-グルカン協議会会長/東京薬科大学 名誉教授)
β-グルカン研究の発展と協議会のこれまでの歩みについて、15年の活動を振り返りながら紹介されました。
研究の進展とともに、食品・医療・産業分野への応用が広がってきた一方で、
社会実装に向けた課題や今後の方向性についても示されました。会長講演資料.pdf

特別講演 「様々なβグルカンの機能性 〜食物繊維研究の視点から〜」
青江誠一郎(大妻女子大学家政学部 教授)
β-グルカンの機能性について、食物繊維研究の視点から整理されました。
β-グルカンは構造の違いにより生理機能が異なり、血糖調節や脂質代謝、腸内環境への作用など、
多様な健康機能を有することが紹介されました。
特に、穀物由来と菌類由来の違いを踏まえた理解の重要性が示されました。

講演@ 「ペット向けサプリメントの現状と未来」
「獣医療と栄養学からみたペットサプリメントの現在地
―βグルカンを例に“科学的根拠・安全性・表示”を考える―」
左向敏紀(一般社団法人 日本ペット栄養学会会長/日本獣医生命科学大学 名誉教授)
「腸から変わるペットの健康―βグルカンが拓くペットのヘルスケア―」
小沼守(千葉科学大学 特担教授/大相模動物クリニック 名誉院長)
・左向先生
ペットサプリメントの現状について、獣医療および栄養学の観点から整理されました。
科学的根拠、安全性、表示の重要性が指摘され、ヒトと同様にエビデンスに基づく製品設計の必要性が強調されました。

・小沼先生
腸内環境を起点としたペットの健康管理について紹介されました。
犬や猫では高齢化や慢性疾患の増加が課題となっており、β-グルカンによる免疫調整や腸内環境改善の可能性が示されました。

(企業展示の様子)
講演の合間には、β-グルカン協議会会員企業10社による企業展示を実施しました。
各社の製品や研究開発の取り組みが紹介され、参加者との活発な意見交換が行われました。
展示ブースには多くの参加者が訪れ、終始にぎわいを見せており、β-グルカンに対する関心の高さがうかがえる場となりました。

講演A「菌類由来1,3-β-グルカンの構造的多様性と免疫機能」
安達禎之(東京薬科大学薬学部 教授)
菌類由来1,3-β-グルカンの構造的多様性と免疫機能について解説されました。
β-グルカンは受容体(Dectin-1など)を介して免疫細胞に作用し、
自然免疫および獲得免疫の双方に関与することが示されました。
また、腸管を介した間接的な免疫調整作用との両面で機能する点が重要であると示されました。

講演B「機能性表示食品の動きと健康食品産業協議会の取り組み」
西村栄作(一般社団法人 健康食品産業協議会 ガイドライン分科会長)
機能性表示食品制度の動向と、健康食品産業協議会の取り組みについて紹介されました。
機能性表示においては、科学的根拠の質の確保と適切な情報提供が重要であり、
業界全体でのルール整備や信頼性向上の取り組みの必要性が示されました。

講演C「腸ツボを考える:消化管に存在する多様な受容体の最新情報」
内藤裕二(京都府立医科大学大学院医学研究科 教授)
腸は消化・吸収にとどまらず、免疫・内分泌・神経機能を統合的に制御する重要な器官であることが示されました。
消化管は多様な刺激を感知する「センサー」として機能し、健康状態に大きく関与することが紹介されました。
腸内環境を起点とした健康維持の重要性とともに、β-グルカンの役割についても示唆されました。

パネルディスカッション
司会 西沢邦浩(日経BP総合研究所 客員研究員)
「腸活」をキーワードとした健康トレンドの中で、β-グルカンの位置づけや今後の普及に向けた課題について議論が行われました。
特に、β-グルカンは構造や作用機序が多様であり、消費者にとって理解が難しい点が普及のハードルとなっていることが共有され、
その整理と分かりやすい発信の重要性が議論されました。

(懇親会の様子)
講演会終了後には懇親会が開催され、講演者・参加者間で活発な意見交換が行われました。
研究者、企業関係者が分野を越えて交流し、新たな連携や研究の可能性が広がる場となりました。
また当日は、β-グルカン協議会のこれまでの歩みを支えてこられた大野会長への感謝の意を込めて、
サプライズ企画も実施されました。
会場は和やかな雰囲気に包まれ、協議会のこれまでの活動と今後への期待を共有する印象的なひとときとなりました。
以上









